新型コロナウイルスの流行により、どの店舗でも使い捨てマスクが不足していますよね。
人によっては予防のために
- 布マスクを自作する
- キッチンペーパーで簡易マスクを作成
- タオル・マフラーなどを口元に巻く
などの対策をしており、WEBサイトでも自作マスクの作り方が公開されていますが…
そもそも、マスクの代用品に予防効果はあるのでしょうか?

そこで今回は、自作の布マスクなどを使用した際の予防効果について調査しました。
厚生労働省や日本衛生材料工業連合会の公式サイトを元に、各機関の見解をまとめています。
目次
厚生労働省の見解
【#マスク についてのお願い(啓発ポスターができました)】
現在、予防用にマスクを買われている方が多いですが、感染症の拡大を効果的に予防するには、風邪や感染症の疑いがある方々にご使用いただくのが何より重要ですので、国民の皆さまのご理解・ご協力をお願いします。 pic.twitter.com/2uVzEkpps0— 厚生労働省 (@MHLWitter) February 12, 2020
上記のツイートは、厚生労働省の公式ツイッターアカウントから投稿されたものです。
これによると、使い捨てマスクがないときはガーゼマスクやタオルなどが代用品になると記載されていますね。
▽Twitterの引用文
ガーゼマスクやタオルなど口を塞げるものでも飛沫(くしゃみなどの飛び散り)を防ぐ効果があります。
ただしこのツイートでは、マスクは「風邪や感染者の疑いがある人たちに使ってもらうことが重要」とあります。
予防用ではなく、あくまで感染者に着用してもらうのが最優先という事ですね。
なお、首相官邸HPでは
予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物などの換気が不十分な場所では1つの予防策と考えられます
とマスクの予防効果について触れていますが、同時に「相当混雑していない限り、マスクの予防効果は低い」という旨を記載しています。
日本衛生材料工業連合会の見解

次に『日本衛生材料工業連合会』の見解について見てみましょう。
2020年2月15日に『中日新聞』では、自作する布マスクについて以下のとおり記載されていました。
日本衛生材料工業連合会(東京)によると、自作する布マスクは市販品に比べて編み目が粗いが、着用することで口や鼻を手で触りにくくし、喉の乾燥を防ぐことができる。ウイルスの飛沫(ひまつ)感染や花粉の予防も完璧ではないものの、着けないよりは効果があるという。
引用元:https://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2020021502000253.html
市販品に比べると、やはり代用品は効果が劣るとの事。
ウイルスの飛沫や花粉の予防については完璧ではないそうです。

着けないよりは効果がありますが、あくまで代用。市販品がどうしても入手できないときの応急処置と考えた方がいいでしょう。
世界保健機関(WHO)の見解

世界保健機関(WHO)のリポートでは、症状のない人のマスクの着用は推奨されていません。
リポートの根拠は、日常生活における予防のためのマスク着用が感染症を予防するというエビデンスがないことです。
引用元:https://www.asahi.com/articles/ASN2F7GBCN2FULBJ01N.html
世界保健機関(WHO)のリポートでは、予防効果について「エビデンスがない」と記載しています。
医療関係者の見解
手作り布マスクについて、中には「ウイルス感染リスクが高まる」という意見もあります。
以下、東京都『五本木クリニック』のホームページからの引用です。
一般の方の間で、マスク不足対策として「手作り布マスク」が注目されています。しかし、布マスクはウイルス感染を予防する効果はかなり疑問が残りますし、逆に布マスクはウイルス感染を助長する、との医学論文さえ存在します。
まとめ

今回の記事を書くにあたり、健康に関する団体や関係する機関のホームページを調査しました。
結論としては
- そもそも市販の紙マスクでさえ、予防効果はあまり期待できない
- 自作した布マスクなども同様で、ウイルス感染の予防効果については疑問が残る
- ただし飛沫を防ぐ効果はある
といったところです。
少なくとも「布マスクやタオルで感染率を大幅ダウンできる」と言っているサイトはありませんでした。

予防効果はあまり期待できませんが、相当混雑している場所などで着用するのであれば、多少は効果があるのかもしれません。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
参考ホームページ一覧
- 厚生労働省HP
- 首相官邸HP
- 日本衛生材料工業連合会HP
- WHO(世界保健機関)のHP
- CDC(アメリカ疾病対策センター)
- 五本木クリニック
- NHK NEWS WEBなど