怪我をして出血が止まらない時。ガーゼや清潔な布があれば止血しますが、中には「家庭にガーゼを常備していない」という人もいるでしょう。
そこで今回は、ガーゼの代用になるアイテムを紹介します。家庭にある身近なものの中で、応急処置として使える代用品をピックアップしました。
また、ガーゼの代用として生理用ナプキン・マスク・コットン・タオルなどを使用できるかという点についても解説しています。
目次
怪我をした時、ガーゼの代用になるもの
代用①ハンカチ
怪我で出血しているとき、清潔なハンカチがあればガーゼの代用として使用できます。
使い方はガーゼと同じで、ハンカチで傷口を直接抑えて圧迫しましょう。この方法で止血できます。
日本赤十字社のホームページにも、多量の出血があったときの応急処置として「出血しているきず口をガーゼやハンカチなどで直接強く押さえる」と記載されています。
出血しているきず口をガーゼやハンカチなどで直接強く押さえて、しばらく圧迫することで止血を行います。この方法が最も基本的な止血法であり、多くの出血は、この方法で止血できます。
引用元:http://www.jrc.or.jp/activity/study/safety/bleed/
このように、ガーゼがなければハンカチで代用しても問題ありません。
代用②食品用ラップ
食品用ラップで傷口を覆い、ガーゼや包帯の代わりにするという応急処置は有名でしょう。
少量の出血なら、ラップで対応できます。
食品用ラップを使用する場合、ラップを傷口よりやや大きめに切って使用します。傷口との隙間ができないようにキッチリ止めたら、その周りをテープなどで止めましょう。
さて、洗ったあとはキズを何で覆えばいいでしょうか? なんとこれ、食品用のラップで覆うだけでよいのです。ラップを傷よりやや大きめに切り、ワセリンがあったらそれをラップに塗り、ワセリンの付いた面を傷に当てるのです。ラップだけでもいいですが、ワセリンを塗ってからあてた方が痛みがすぐになくなります。
引用元:https://kyoto-min-iren-c-hp.jp/koho/2005-07/4.html
ラップはぐるぐる巻きにしてもいいし、四隅をビニールテープで浸出液が漏れ出る程度で固定してもいいです。
引用元:https://kyoto-min-iren-c-hp.jp/koho/2005-07/4.html
ラップでの応急処置については、YouTubeの投稿動画「みんなにもできる応急手当~すり傷」を見るとわかりやすいです。
代用③生理用ナプキン
ガーゼがないとき、生理用ナプキンで代用することもできます。
生理用ナプキンなら個包装で衛生的。
さらに経血を吸収する目的で作られているので、多量の出血でない限り血が滲むこともないでしょう。清潔で血の吸収力も良いので、いざという時はキズの手当てに使えます。
ただしガーゼの代わりに使うなら、薄型の小さなナプキンを推奨します。
夜用など大きいタイプだと、かさばるため動きにくいでしょう。
代用④熱湯で消毒したタオル・布
患部を清潔に保つだけなら、タオルや布でも代用できます。
衛生面が不安な場合は、タオルを熱湯で消毒してください。ある程度は細菌・ウイルスを死滅させられます。
①熱水消毒
熱水や蒸気を用いて65~100℃の温度で処理する方法は、有効で安全かつ経済的な消毒法である。例えば80℃10分間の処理により、芽胞を除くほとんどの栄養型細菌、結核菌、真菌、ウイルスを感染可能な水準以下に死滅または不活性化することができる。
引用元:http://www.yoshida-pharm.com/2012/text02_03_02/
タオルを煮沸消毒する場合、鍋などに熱湯を沸かして15分間以上煮沸すれば大丈夫です。
できれば滅菌ガーゼを使用するのが望ましいですが、なければ煮沸消毒したタオルで代用してみてください。
使い捨てマスクは代用品になる?
風邪や花粉対策として使われる、家庭用のマスク。これもガーゼの代用として使えそうなアイテムですが…
医療機関・防災関連グッズの公式ホームページを調べたところ、残念ながらマスクがガーゼの代用になるという情報はありませんでした。
日本赤十字社・消防署・警視庁警備部災害対策課などのホームページを確認しましたが、マスクは代用品として紹介されていません。
そもそも、マスクの商品説明欄には「用途以外には使用しないでください」との注意書きがあります。マスクはあくまで細菌・飛沫・花粉などを防ぐためのものなので、止血には使わない方がいいでしょう。
ティッシュやコットンは非推奨
ティッシュやコットンを傷口に当てると、繊維がつくので非推奨です。
剥がす時など、傷口が毛だらけになってしまいます。
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補足:少量の出血なら「湿潤療法」がおすすめ
一昔前まで、切り傷・すり傷には「ガーゼと消毒薬」を使った治療方法が一般的だと言われてきましたよね。
しかし最近は考え方が変わり、消毒もガーゼも使わない「湿潤療法」が望ましいとされています。
傷にガーゼを当てるのもずっと当たり前と思われてきました。けがをすると傷から出血して、それが固まって痂皮(かひ、かさぶたのこと)をつくります。傷からの血液や体液を吸い取るためにガーゼを当てますが、ガーゼに吸い取られた血液や体液は乾燥してガーゼが貼りつきます。
引用元:https://www.koseikan.jp/visit/medical_column/list/detail/column_739.html
包帯の代わりになるもの
ハンカチで傷口を覆ったとき、固定するものがないとハンカチがずり落ちてしまいますよね。包帯がなければストッキングやタオルで固定できるので、緊急時のために覚えておくと便利でしょう。
以下、東京都発行の防災ブック「東京防災」に記載されている包帯の代用品を紹介します。
- ストッキング
- バンダナ
- カーテン
- ハンカチ
- 下着類
- 手拭い
- 紙おむつ
- ネクタイ
- 生理用ナプキン
- タオル
- ラップ
※いずれも清潔な物に限る。
出典:東京都発行 防災ブック「東京防災」
サービス付き高齢者施設で働いてます、褥瘡処置に使用する材料を、お金をかけずに処置するのですが、どんな風に行ったらいいですか
コメントありがとうございます。
褥瘡ケア用の滅菌ガーゼがどうしても手に入らない場合、清潔な布(さらしやタオルなど)を熱湯消毒して代用するなど工夫してみてください(詳しくは1章「怪我をした時、ガーゼの代用になるもの」の4項で説明)
ただしお客様の体に関わることなので、念のため医師か看護師に相談してから処置することをオススメします。
とても役に立ちました!ガーゼを買えなくて困っていたので助かりました!ありがとうございます。