肌をサラサラにしてくれるベビーパウダー。
本来は赤ちゃんの肌にぬる製品ですが、もちろん大人の肌にも使えます。体のベタツキ軽減・メイク・洗顔などに活用できるため、家庭に1つあると便利でしょう。
そこで今回はベビーパウダーの代用グッズについて紹介します。切らしてしまった時のために、自宅にあるものを代わりに使う方法をまとめました。
目次
なぜベビーパウダーは肌をサラサラにするのか?
代用品について紹介する前に、まずはベビーパウダーの効果と仕組みについて知っておきましょう。なぜベビーパウダーを使うと肌がサラサラになるのか、簡単にまとめました。
理由:主成分が肌の水分を調整してくれるため
ベビーパウダーの主成分は、タルクとコーンスターチ。
国内産であれば、この両方(またはどちらか)を原料とする商品がほとんどです。
タルクとコーンスターチには、肌の水分バランスを整えたり皮膚の摩擦を減らしたりする効果があります。そのため、この2つを主成分とするベビーパウダーを肌にぬるとサラサラになる訳ですね。
- タルク:滑石を粉砕したもの。タルクそのものに吸水性はないが、毛細管現象により水分バランスを整える。肌への刺激が少なく肌の伸びを向上させるため、ファンデーションなどに使用される。
- コーンスターチ:トウモロコシから作られたデンプン。吸水性を持つと同時に、乾きすぎると水分を放出する特徴を持つ。
なお、タルクとコーンスターチは赤ちゃんの肌に使える成分です。肌への刺激が少ないので、大人の顔や全身にも付けても問題ありません。
代用①コーンスターチ
コーンスターチの特徴
1章で説明したとおり、コーンスターチはトウモロコシから作られたデンプンのこと。
コーンスターチは「ベビーパウダー」の主成分なので、もちろん代用として使えます。
粒子が細かく吸水性があり、余計な水分を吸収するだけでなく乾燥時に水分を放出する働きもあります。
その他、コーンスターチには抗菌作用・消炎作用・皮膚軟化作用もあるとされます。料理によく使われる材料なので、安心して使用できますね。
ベビーパウダーとコーンスターチの違い
市販のベビーパウダーには、コーンスターチやタルク以外にも成分が含まれています。
例えば和光堂の「シッカロール ナチュラル」。この商品は保湿剤が配合されているため、コーンスターチをそのまま使用するよりも保湿効果が期待できるでしょう。
- 有効成分「酸化亜鉛」配合
- うるおい成分:緑茶エキス&植物性スクワラン
- 紅茶の香りなど
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代用②片栗粉
片栗粉で代用できる理由
片栗粉はじゃがいもから作られたデンプンです。
コーンスターチと同じ植物性のデンプンなので、片栗粉も代用に使えます。
片栗粉のメリット
肌に片栗粉をつけるとサラサラするため、あせもやベタツキなどの対策になるでしょう。
外出前にベタツキが気になる部分に付けておけば、水分で服がはりつくのを防いでくれますよ。
ただし片栗粉をぬると肌が乾燥しやすくなるので、使用するなら「脂性」の人向け。
乾燥肌の人は、後から紹介する米粉やシルクパウダーを使った方がいいでしょう。
片栗粉のデメリット
片栗粉のデメリットは白色が濃いこと。顔につけると白さが目立ちますし、市販のベビーパウダーと比べてダマになりやすいです。
また、外出前にパウダーとして使用するなら服につかないよう注意。白いので付着すると目立ちますよ。
代用③葛粉
葛粉は”葛”から作られたデンプンです。植物性のデンプンなので、こちらもベビーパウダーの代用になります。
葛粉の粒子は、澱粉質の中でもひときわ小さいのが特徴。そのため繊細で滑らかな食感があります。
さらに白さが目立たず粉っぽさが少ない成分なので、フェイスパウダーなど化粧品の原料としても使われています。
- 葛入りクリーム
- 葛粉のフェイスパウダー
- 葛粉配合おしろいなど
葛粉は今でも化粧品に使用されている素材なので、体はもちろん顔に塗っても問題ありません。漢方として使われてきた素材なので、体に優しいのがメリットでしょう。
ただし、葛粉100%のものだと値段が高いのがデメリット。
有名どころだと150gで1000円以上します。それに引き換え、片栗粉やコーンスターチは比較的安価。値段が気になるなら、葛粉は使用しない方がいいでしょう。
代用④タピオカ粉
”タピオカ粉”とは、ドリンクでお馴染みのタピオカを作るときの材料です。
タピオカ粉はトウダイグサ科のキャッサバの根茎から作られたデンプンのこと。植物性デンプンなので、これもベビーパウダーの代用になります。
代用⑤米粉
米粉とは、米を細かく砕いて粉末にしたもの。聞きなれない材料ですが、昔から和菓子などに使用されてきました。
米の主成分はデンプンなので、米粉もベビーパウダーの代用品として使用できます。
保湿成分も高いので、乾燥肌の人は片栗粉よりも米粉を使った方がいいかもしれませんね。
米を使用した化粧品はとても多く、パック・化粧水・マスク・クリームなど色々な美容グッズの原料になっています。
「米ぬかパウダー」という商品もあるので、美容グッズとしてはメジャーな存在でしょう。
代用⑥上新粉
上新粉(じょうしんこ)は、うるち米から作られた粉のこと。団子などのレシピで使用する食材ですが、これもベビーパウダーの代わりに使用できます。
代用⑦DAISOのスキンケアパウダー
100均の『DAISO』で販売中のスキンケアパウダー。
ピンクと青の2種類があり、どちらも顔と全身に使用OKです。入浴後や外出前など、ベタつく部分にぬって使用します。
代用⑧ホワイトクレイ
クレイセラピーに使う6種類のクレイ
《その1》ホワイトクレイ
作用は弱めですが、粒子が細かく肌あたりが良く使いやすいクレイです。
汗ばむ季節のボディーパウダーとして使う良いです。
赤ちゃんのおむつかぶれに、ベビーパウダーの代わりに使ってもOK。
初心者の方でも使いやすいです。 pic.twitter.com/QHQBU8paoV
— クレイやさん【オンライン講座開催中】ICA加盟校*お肌も体も優しくケアできるクレイセラピー教室 (@crayasun) April 21, 2020
ホワイトクレイとは、フィンランドの湖底から採れる泥炭のこと。美容成分があるため「泥洗顔」「泥パック」などに使用されています。
粒子が細かくサラサラしているため、これもベビーパウダーとして代用可能です。
顔のテカリ&メイク崩れを防ぐときのオススメ品
顔のテカリやメイク崩れを防ぐために、コーンスターチや片栗粉を顔につける人もいるそうですね。
これらは体にぬるとベタツキを抑えてくれるので、顔のテカリにも多少の効果はあるでしょう。
しかし管理人としては、顔につけるなら肌質に合ったフェイスパウダーを推奨します。
というのも、片栗粉を顔につけるとファンデーションがよれる原因になるのです。さらに量を間違えると、肌が白っぽくなることも。
どうしても片栗粉を使用するなら、ブラシを使用して丁寧にぬるよう気を付けてくださいね。
管理人のように大雑把にぬると、せっかくのメイクが台無しになってしまいます。
小麦粉(薄力粉)や重曹はNG
小麦粉(薄力粉)
結論から言うと、小麦粉(薄力粉)をベビーパウダー代わりにするのは非推奨です。
その理由は、小麦粉(薄力粉)にはグルテンが多く含まれていてアレルギー症状を起こす可能性があるから。
欧米ではセリアック病(グルテンが原因の病気)が増えつつあり、日本でも小麦由来の石鹸を使用した人が小麦アレルギーになる事件がありました。
そのため、小麦粉を肌にぬるのは非推奨です。
重曹
重曹は古い角質を除去してくれるため、料理だけでなくスキンケアにも使用されるアイテムです。
しかし重曹は弱アルカリ性なので、使いすぎると肌荒れの原因になることも。
特に赤ちゃんは肌が弱いので、ベビーパウダーの代わりとしては不適切でしょう。
補足|ベビーパウダーが危険って本当?
以前、海外のタルクから「アスベスト」が検出される事件がありました。そのため、タルクが含まれるベビーパウダーを使用するのは危険だと指摘する人もいます。
しかし、アスベストが検出されたのは昔の話。1987年には厚生労働省から通達があり、アスベストの検査をするよう義務付けられました。
ベビーパウダーの原料として使用されるタルクにつきましては、昭和62 年(1987 年)の厚生省の通達により、アスベストが検出されないことが義務付けられました。現在は平成18年(2006 年)の厚生労働省の通達により、ベビーパウダーへの使用に限らず全てのタルクについて、同様の基準が設けられております。
引用元:https://www.wakodo.co.jp/info/pdf/asbestos_news.pdf
日本国内で販売されるベビーパウダーについては、厳しい基準が定められています。そのため、アスベストの含有について心配する必要はないでしょう。
まとめ
今回はベビーパウダーの代用グッズについて紹介しました。以下、この記事で紹介したグッズのおさらいです。
- コーンスターチ
- 片栗粉
- 葛粉
- タピオカ粉
- 米粉
- 上新粉
- 『DAISO』スキンケアパウダー
体にぬるなら、上記のグッズで代用できるでしょう。顔にぬる時は、ファンデーションが崩れないようにブラシなどで丁寧にぬってくださいね。それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。