家の中で最もニオイが気になる場所といえば、やはりトイレでしょう。
トイレの芳香剤・消臭剤があれば便利ですが、これらが無くても身近なもので悪臭を軽減する方法があるのです。
そこで今回は、芳香剤・消臭剤の代用グッズを紹介します。
コーヒー豆やみかんの皮など、身近でかつコスパがいい代用品をピックアップしました。
目次
はじめに|消臭剤の仕組みについて
消臭方法は主に4つ
消臭効果のある素材はいろいろありますが、実はそれぞれ消臭のメカニズムが違います。
大きく4つに分類されるので、それぞれの特徴をザックリまとめました。
- 化学的消臭法:化学反応を起こしてニオイを消す方法
- 物理的消臭法:悪臭成分を吸い込む方法
- 感覚的消臭法:いい香りによって悪臭を感じさせない方法
- 生物的消臭方法:雑菌を抑制してニオイを消す方法
中和による無臭化について
学生時代、理科の授業で「中和」という化学反応を習いましたよね。
中和とは、真逆の性質のものが触れるとそれぞれの特性を失うこと。
これは消臭にも関係しています。
ニオイ成分にはアルカリ性と酸性があり、それぞれ中和によって無臭化することができます。
つまり、消臭素材はニオイ成分と逆の性質のものを使用するワケですね。
- アルカリ性の悪臭:酸性の消臭素材が効果的
- 酸性の悪臭:アルカリ性の消臭素材が効果的
トイレの悪臭はアンモニア臭が原因で、アンモニア臭はアルカリ性です。
なので、トイレの消臭剤にするなら酸性の素材が効果的だと言えます。
代用①コーヒー豆の残りかす
なぜコーヒー豆が消臭剤になるの?
”コーヒー豆のかす”をトイレに置いておくと、周囲のニオイを吸収してくれます。
コーヒー豆には多くの微細な穴があり、そこから悪臭を吸収する効果があるのです。
コーヒー消臭剤の作り方
コーヒー豆のカスを消臭剤にする場合、しっかり乾燥させてから使用しましょう。
湿ったままのコーヒー豆にも消臭効果はありますが、水分をとばさないとカビが生える可能性があります。
コーヒー豆を乾燥させる方法は次のとおりです。
- 自然乾燥:トレイなどにコーヒー豆を広げ、日当たり・風通しのよい場所で乾燥させます。
- フライパンで炒る:フライパンにコーヒー豆のかすを入れて、水分が飛ぶまで炒ります。焦げないよう火加減に注意。
- 電子レンジでチン:コーヒー皿をトレイなどに移し、ラップをかけずに電子レンジで数分間温めます。
コーヒー豆を乾燥させたら瓶や小皿に入れましょう。
トイレに飾れば、即席消臭剤の完成です。
飾り方のアイディア
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またまたコーヒー焼酎に関してですが、飲み頃になったらコーヒー豆を取り出さないと、苦くなりすぎてしまうとか。
わたしは取り出した豆を消臭剤として再利用🎵
レンジでチンしてしっかり乾燥させてから、瓶に入れてトイレに置きました。特にアンモニア臭に効果があるそうです✨#コーヒー豆再利用 pic.twitter.com/SOJzQec9T7— しまちゃん (@kijitoraxshima) May 8, 2020
コーヒーを飲む方は使用済みのコーヒー豆をレンジで4〜5分加熱するとレンジの消臭にもなりますし部屋や冷蔵庫の中に置けば消臭剤として使えますよ☕️あと料理を作る時に出た生ゴミの中に振りかけたりしてます🙋♂️※レンジで湿気を飛ばさないとカビが生えたりする危険があるのでご注意下さい pic.twitter.com/cWTqSLNRdq
— ポン・コツ氏@シティダンク2 (@ponkotsushi) January 7, 2020
SNSを見たところ、コーヒー豆をトイレの消臭剤にする人は多いようです。コーヒー店でも、トイレにコーヒー豆を置いて再利用していました。
代用②黒炭
なぜ炭で消臭できるの?
消臭効果が高い材料といえば「炭」を思い浮かべる人も多いでしょう。
炭にはたくさんの微細な穴があり、その穴が嫌なニオイを吸着してくれます。
備長炭や活性炭は、その表面に、目には見えないミクロの穴が無数に空いており、そのミクロの穴が悪臭成分を強力に吸着することによって脱臭します。
引用元:https://products.st-c.co.jp/plus/question/answer/20.html
トイレに置くなら「黒炭」がおすすめ
炭には「黒炭」と「白炭」の2種類があり、トイレのアンモニア臭に有効なのは黒炭です。
黒炭は酸性なので、アンモニア臭のようなアルカリ性の悪臭に効果を発揮します(詳しくは1章参照)
置き方のアイディア
炭の置き方ですが、籠やビンに入れる人が多いようです。
綺麗な容器に入れておけば、インテリアとしても楽しめますね。
代用③レモンやみかんの皮
みかんやレモンの皮の効果
みかん・レモン・グレープフルーツなど柑橘系の皮には、消臭効果があると言われています。
昔ながらの知恵で「コタツにミカンの皮を入れておくと臭いがとれる」という脱臭方法があるように、むいた皮は消臭剤として再利用できます。
皮で消臭剤を作るには?
みかんの皮は、そのまま置いておくだけで消臭剤の代用になります。
ただし、カビが生えてきたら取り換えてくださいね。
置き方アイディア
みかんの皮は消臭剤になりますが、そのままトイレに置くと見栄えが悪いですよね?
そんな時は、みかんの皮を刻んでおしゃれな容器や袋に入れてみましょう。
皮を隠したい場合は、色付き・蓋つきの容器を使ってみて下さい。
ただし蓋つきの容器を使う場合、蓋を閉めると消臭できないので半開きにして置いてくださいね。
https://woman-money.nifty.com/kaji/detail/3269_1.htm
代用④紅茶のティーバッグ
紅茶・緑茶などに含まれるカテキン(タンニン)は、ニオイを分解する効果があります。
使用済みのティーバッグをトイレ内に2~3個吊るしておけば、消臭剤として再利用できるでしょう。
更にカテキンは、ホルムアルデヒドを吸着するとの研究も発表されています。
消臭剤だけでなく、ホルムアルデヒドキャッチャー剤としても使用できるので一石二鳥ですね。
代用⑤マッチに火をつける
トイレの使用後、マッチに火をつけるだけで嫌なニオイが軽減されます。
マッチで消臭できる理由は、化学反応により硫化水素が分解されるから。
ニオイの原因となる硫化水素とマッチのりん。
この2つが反応すると水と硫黄に分解されるため、トイレの悪臭に対して有効なのです。
ただしこの方法だと、マッチの後始末がやや面倒。マッチの捨て場所を用意しておきましょう。
芳香剤の代わりに固形石鹸が使えます
余っている固形石鹸があれば、芳香剤の代わりに使えます。
固形石鹸をカッターで削り、細切れの状態にしてから容器に入れれば芳香剤もどきの完成です。
補足|重曹はトイレの消臭に不向き
重曹はアルカリ性の臭いが苦手
重曹には消臭効果があるため「重曹をトイレに置けば脱臭できるのでは?」と考える人もいるでしょう。
結論から言えば、重曹だとトイレのアンモニア臭は消えにくいです。
というのも、トイレのアンモニア臭は重曹と同じアルカリ性だから。
同じ性質なので中和ができず、消臭剤としての効果はあまり期待できません。
- 重曹の性質:弱アルカリ性。酸性の臭いに対して効果を発揮します。
- 得意なこと:冷蔵庫・生ごみ・靴箱などのニオイの消臭
- 苦手なこと:トイレのアンモニア臭など、アルカリ性のニオイの消臭。
重曹は弱アルカリ性なので、酸性の臭いを中和するときに効果を発揮します。
冷蔵庫・生ごみ・靴箱などのニオイは酸性なので、重曹で消臭できるでしょう。
ただし、緩衝作用により若干効果がある
重曹には緩衝作用があるため、トイレのアンモニア臭もある程度は消臭できます。全く効果がない訳ではありません。
ただし重曹の性質を考えれば、やはりアンモニア臭には不向きです。
冷蔵庫や靴箱など、酸性のニオイのほうが重曹の消臭効果を活かせるでしょう。
まとめ|トイレの消臭剤&芳香剤になるもの
今回はトイレで芳香剤・消臭剤として使えるものを紹介しました。以下、この記事で紹介した素材のおさらいです。
- コーヒー豆の残りかす
- 炭
- レモン・みかん・グレープフルーツなど柑橘系フルーツの皮
- 紅茶のティーバッグ
- マッチ(火をつけると化学反応で消臭可能)
- 固形石鹸
⑥の固形石鹸以外なら、どれもトイレのアンモニア臭を軽減する働きがあります。
脱臭の仕組みはそれぞれ違いますが、上記なら芳香剤・消臭剤の代用になるでしょう。
コーヒー豆やティーバッグについては使用済みのものでも消臭効果があるので、無駄なく再利用できますね。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。